100%ウール製のベースレイヤーは、ハイキング、サイクリング、ロッククライミング等、アウトドアシーンでの「ストップ・アンド・ゴー (運動時と休息時)」を繰り返すスポーツにおいて、様々な周囲環境の変化や代謝率の変化などを含む熱的快適性を維持できることが研究で実証されました。ウールの天然な特徴によって、繊維が体温の変化に反応し、着用者がアクティブな環境下でも最適な衣服内気候を維持することができます。

最近まで、他の主要繊維のベースレイヤーに比べてウール製のベースレイヤーを着用しながらアクティブな「ストップ・アンド・ゴー」スポーツの運動前後と運動中が快適であることは、主に体験談のみに基づくものでした。しかし、ノースカロライナ州立大学で実施された4年間の博士課程の研究では、ウールの優れた熱快適性が同様の厚さと重量の非ウール繊維製生地には及ばない独自のメリットであることを科学的に検証しました。
「ストップ・アンド・ゴー (運動時と休息時)」スポーツに伴う発汗をウールのがどのように発揮されるのか
ハイキング、サイクリング、ロッククライミング等は、「ストップ・アンド・ゴー (運動時と休息時)」を繰り返すスポーツと呼ばれています。「ストップ・アンド・ゴー」アスリートは、運動と休息を繰り返す中で、運動中に汗をかき、その後衣服が汗を吸収し、休息中に衣服から放出されます。アスリートにとって、発汗による放熱と汗の蒸発が引き起こす体温差を軽減することで、パフォーマンスにより多くのエネルギーを費やすことができます。
安定した熱的快適性を維持できる衣服を選択することが、身体の体温調節を可能とする解決策の一つです。ウールが持つ温度調節機能により、ウールは肌と衣服の間にある衣服内気候を快適に維持することが可能です。アススリートの汗冷えを軽減し、ウールの吸放湿性で水分を吸収し、熱を段階的に放出できる繊維です。
ウールの特徴としては、水分を吸収し、熱を発生させ、その後段階的にその水分を放出することができます。それは、その親水性の外層が急速に水分の蒸発と汗冷えを遅らせることができる特徴があると結論付けました。

休息時のウールのメリットを研究が証明
研究を通じて検査された対象衣料品には、同じ生地の重量と厚さでそれぞれ100%のウール、コットン、ビスコース、ポリエステルが含まれています。この生地の検査では、「発汗マネキン」を使用し、その後人を用いた2つの検査を行いました。
発汗マネキン検査を通じて、ウールは、ビスコース、コットン、ポリエステルよりも相対湿度 (RH) 45%の環境からRH80%の環境への移行時の熱変化が最も優れていました。生地の通気性と速乾性により、ウールは検査された他の生地と比較して、快適性と体感温度を維持できる優れた天然な特徴があることが証明されました。
図1:ウール製品は、休息時に体感温度をより長く維持できることを示しています。
ノースカロライナ州立大学の研究者による研究開発の貢献により、アウトドアウェアのデザイナーは、ハイキング、サイクリング、ロッククライミング等、「ストップ・アンド・ゴー(運動時と休息時)」スポーツをするアスリートの熱快適性を測定するための研究室用機器を使用する取り組みが進められています。
ウールを着用したアスリートは、熱快適性を維持し、パフォーマンスにより多くのエネルギーを費やすことができます。この効果とアスリートへの関連性を特定するために現在も研究が進められています。
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